隠れ家というより、隠れてます！
伝統と現代センスが融合した新空間。

　ネット上での情報解禁、初！佐賀市内屈指の歴史的建物の中に今年4月、ひっそりとオープンしたと聞いたのだが、前情報まるでナシ。ドキドキしながら趣のある扉をガラリ…。

　おお、そこは別世界。旅館のロビーのように広々としたエントランスには、石畳に砂利が敷き詰められ、一瞬で炎天下のアスファルトを忘れる。天井に並べられた竹筒が清涼感を、土壁が重厚感を醸し出し、ほのかにともる行灯が各部屋に優しくいざなってくれる…。

　一体ここは…!?「イメージに合った空間がここだったってだけなんです」と笑顔の戸川武店長。どうも歴史とは全く関係がないらしい。以前の内装をほぼ活かしたまま、一部リニューアルし、佐賀の素材を使った料理を提供。価格は実にリーズナブルで、お酒に見合うつまみが勢ぞろい。
　「トレンドを取り入れながら大人が楽しめる居酒屋にしていきたいですね」と語る戸川さんは料理一筋、腕一本で全国10軒以上の店で修業を積んできた若手料理人。店にはワインセラーが２つあり、和食に見合ったワインの提案を行っていきたいんだそう。

　オシャレ！店づくりは同級生のオーナーと友人の大工さんとの手作り。食材も友人から仕入れるなど、若い仲間たちで作り上げている店だという。オシャレ！しかし、今まで培ってきた空間が持つ、伝統や歴史の部分と程良い距離感を保つことを忘れてはいない。
　まだまだ手探りということだが、この雰囲気、居酒屋料理のクオリティーと価格を持ってすれば、決して期待を裏切らないだろう。これから予約しないと入れなくなるんだろうな……。

DATA

■住所 佐賀市松原3丁目2-22 MAP
■TEL 0952-25-7518
■営業時間 18:00～23:30OS
■店休日 火曜
■席 40席（小上がり、テーブル、座敷、カウンター）
■カード使用 不可
■駐車場 6台
■喫煙 可
■Menu 県産コース3,000円～（4名から ※要予約、予算・内容、相談に応じます）、鰻白焼1,350円、馬ひも黒胡椒炒め800円、有明鶏おろしポン酢980円、三瀬鶏のなんこつ入りポテトサラダ600円、焼酎（芋・麦・米各種）420円～、日本酒（天山・天吹・万齢など）500円～、ワイン・グラス400円～、ボトル2,000円～　ほか