2014年01月31日
Vol.34 定食屋 「ごはん亭 キー坊」
ココロも胃袋も笑顔全開になれる!
口コミ殿堂入りのTHE定食屋の素顔とは?
安くてボリューム満点!…までは良く聞く。でもそれに加え、美味しくて店内が快適!となると、地元民からはココの名前ばかり。平日昼間は体力系仕事の方のトラックで駐車場が満杯。夜はカップルやファミリー、女性一人や年輩客も。週末昼間となると行列必至!
スゴい吸引力のある店だ。とにかく明るいキー坊こと秋吉淨さん、てるよさん夫妻が日の出町で小さな喫茶店を始めたのは今から34年前。脱サラし我流で始めて軽食、配達、お弁当…と10年間ほぼ休日なし、二人三脚で働いた。
評判を呼び、店の老朽化に伴い県の援助政策を利用して、てるよさんの実家がある川副町に7年半前に移動。土地選び、建物設計などゼロから理想の店づくりを実現したという。
お米は佐賀産夢しずく、野菜は近くの農家から直接仕入れ、化学調味料は一切使わない。だから、から揚げ13個の超人気定食もスイスイ胃に収まり、胃もたれしないという不思議さ! 「こだわり…? それ当たり前っていう意味?」と目が光る淨さんのカレーソース作りは鶏ガラ、牛スジがベースのスープにタマネギなど香味野菜を加え6時間煮込み、濾す…それを5回繰り返したもの! まろやかなソースが舌にからみつき、かすかなヒリヒリ感を残しながら喉の奥にジンワリ沈んで行く……美味しい。間違いない、本物だ。
魅力は料理や価格だけじゃなかった! 夫妻とそのファンが創り上げてきた唯一の時間と空間あってからこそ。市内でも人情に厚い印象を受ける川副町。ファミレスをあまり見かけないのは「キー坊」のような本当の“家族食堂”が根付いているからじゃないかなあ。
DATA
■住所 佐賀市川副町大字鹿江1020-2 MAP
■TEL 0952-45-5002
■営業時間 11:30~14:30OS、17:00~21:00OS
■店休日 火曜
■カード使用 不可
■席 32席
■駐車場 あり
■Menu からあげ定食、ロースカツ定食780円、エビチリ定食900円、カツカレー、エビカレー(サラダ付き)750円、ちびっこ定食400円 ほか
2013年10月31日
Vol.31 海鮮「お食事処 さんぽう」 「海鮮焼き 三宝」
太良はカキやカニだけじゃあなかよ!!
気軽に海幸・山幸を食せる穴場を発見
はるか彼方に水平線を保ち、穏やかに広がる有明海に抱かれた小高い緑の山々。佐賀県最南端、まるで外国のどこかの町に来たような感覚を毎回覚える南国・太良町。冬期にはカキ街道に全国から観光客が訪れるのだが、その温暖な環境から農産(みかん!)、畜産(豚!)、海産業(カキ・カニ!)が九州でも有数とはご存知だろうか…!?
カキは冬シーズンだけだし、幻と言われる竹崎ガ二は高いし…まして太良は遠い!という理由から敷居が高く、ミステリーと言われがちな太良町。確かに昼食も観光客向けの高価な店ばかりで毎回、懐に気合が入る…。
そこでココ! 太良町観光協会の大プッシュありのまさに口コミのお店だ。店主の木下健さんは、地元に密着し、太良町ならではの美味しさを紹介しようと伝統常連のカニ・カキ料理だけではなく、地元産の素材を使ったさまざまなメニューをリーズナブルに発信。
例えば焼きカキ丼。我々観光客にはカキ=特別=大きい、なのだが、昔から獲れる天然の小さなカキの集まり(地域によって「石花」「おとふせ」と呼ばれる)を各家庭の味で煮付ける料理を地元育ちの木下さんが薦めてくれた。
ほっかほかの白ご飯の上にギッシリ敷き詰められた小ぶりのカキ…ショウガ、ニンニク、コチュジャンなどで味付けした甘辛ソースにカキの苦味エキスがかすかに加わり絶妙な味わい。ご飯がどんどん進む! う~ん、こんなカキの食べ方初めて! 豪快さが心地良い。
カキやカニだけではなく、太良町の名産をPRするメニューを観光協会や地元商工会と協力し合って創作中の木下さん。ふらっと、もガッツリもOK。心強い場を見つけたぞ!
DATA
■住所 佐賀県藤津郡太良町大浦野上 MAP
■TEL 0954-68-2565
■営業時間 10:30~20:30OS/「海鮮焼き 三宝」は9:00~7:00(11月~5月GWぐらいまで)
■店休日 不定休
■カード使用 不可
■駐車場 あり
■Menu
<お食事処 さんぽう>
かにさん御膳2,625円、かに雑炊御膳1,260円、お刺身御膳1,680円、竹崎カニコース4,200円~
<海鮮焼き 三宝>
焼きカキ1,050円~、炭一台・ガス一台 各300円、カニ汁530円、カニめしおにぎり100円、三宝セット(海鮮盛り合わせ2人前)5,250円・焼きカキ丼800円 ほか
これからがまさにシーズンのカキ焼き。「海鮮焼き 三宝」では、週末は行列必至!
2012年09月29日
Vol.18 定食屋 「学定 宇良辺」
黙して語らず、味で語れ!
シャイなマスターが作る愛情飯

牛すじちゃんぽんは初体験。大盛りもやしの山をかきわけると出てくる、プリップリなお肉。牛すじから出た脂が絡んだスープにどっぷりと浸かった麺をすすると、口の中でまとわりつくような濃厚さ! しかし、不思議なことに、このコッテリ感を押し込むべく、口にスープを流し込むと、スーッとアッサリ感に変化するのだから驚きだ。毎回ながら、ちゃんぽんは奥が深い。
お店を始めてもうすぐ40年というマスターの浦部義男さん。佐賀大学前の道路拡張に伴い、店を移転して6年。以前は定食だけ出していたのだが、「麺メニューを一つ増やしたい」と生まれたのが、牛すじちゃんぽん。以前、おでんメニューで牛すじを出していた時、余ったスープに麺を入れてまかない食にしていたのがきっかけなのだとか。
店内には佐賀大学に関するポスターやニュースがズラリ。厨房に入るのはマスター1人だが、お昼の多忙時となると学生たちがホールを片づけるなど、まさに学生に愛される「学定」。しかし驚くのは、学食によくありがちな、「質より量」ではないのだ。
ごはんは佐賀県産米のひのひかりを使用。化学調味料の使用も一切なし。学生だけじゃなく、一般の客が多いのもよくわかる。量は当たり前で、質もすばらしい!
それでも、インタビューにはかたくなに口を閉ざすシャイなマスター。だが、その愛情飯が雄弁に彼の店への想いを語っていた。
DATA
■住所 佐賀市鬼丸町492-1 MAP
■TEL 0952-25-1800
■営業時間 月~土曜10:30~21:30、日曜10:30~17:00
■店休日 なし
■カード使用 不可
■駐車場 あり
■Menu 日替り定食(3種以上)580円、ハンバーグステーキ定食、カキフライ定食、豚しょうが焼き丼580円、牛すじちゃんぽん小ライス付き530円、定食類ライス大盛20円増し、小50円引き、卵50円、納豆70円ほか
※禁煙
2011年10月31日
Vol.8 定食 「お食事処 丸徳」
地元っ子が大絶賛する定食屋さん
噂のこだわりちゃんぽんの味とは…?
あたり一面、佐賀平野が広がる有明海近くの町、川副町。町の定食屋さんとして親しまれて35年。大将の田中徳夫さんが自動車整備工場で勤務中、体を壊して入院していた時、「体にいい料理を食べられる店が、故郷にあればいいなあ」と考えたのがはじまり。15年前、出前専門店と定食屋を統合し、現在地へ。今は夫婦、息子の徳晃さん、そしてパートさんたちと定休日なしで腕をふるう毎日だ。
出汁にこだわった噂のちゃんぽんのスープを飲んでびっくり。まろやかでしかもコクがある。天然羅臼昆布、極上花かつお、スルメイカの絶妙な配合、そしてたっぷり盛られた野菜からも出汁が出ている。口の中でガツッとした刺激をひとつも感じないのは、すべての料理において化学調味料を使っていないからだろう。体に滋味深く染みわたる優しい味。人気のカツ丼においての肉も国産の無菌ロースを使っていて、安心して食べられる。
また「香味干し」という海苔本来の香りが楽しめるトッピング(100円)も有明の町ならでは。客足は平日、雨にもかかわらず絶えない。しかも年配者、お母さんたち、体力系の仕事につく若い男性たち…とさまざま。「定食屋=濃い味だけど安い」そんなイメージをひっくり返す、丁寧で繊細な店だった。しかも安い!ファンが多いのは当たり前、納得だ。
DATA
■住所 佐賀県佐賀市川副町大字小々森124-5 MAP
■TEL 0952-45-6860
■営業時間 11:00~20:00OS(木曜のみ~15:00OS)
■店休日 なし
■席数100席(テーブル席、小上がり席、個室あり)
■カード使用 不可
■駐車場 あり(30台)
■Menu カツ丼750円、玉子丼350円、きつねうどん350円、和牛肉うどん600円、トンカツ定食950円、うどん・そば定食950円、」ざるそば450円、皿うどん650円、羅臼昆布煮100円ほか
※宴会は予算や人数に応じます。要予約。