佐賀クチコミグルメ

2016年03月31日

Vol.60 焼き鳥・居酒屋「本格炭火焼 やきとり薪」

酒と泪と男と女、
人生の想いを一本の串に込めて。

串盛合せ

 吉野ヶ里町と鳥栖町の中間に位置する上峰町。工場がダイナミックに立ち並ぶ工業団地におっ、ポツンと赤提灯。休日ともなれば駐車場は満杯、店内は老若男女で溢れ返る、知る人ぞ知る町の焼き鳥店だ。

山芋鉄板焼・手作り和風ハンバーグ
 マスター・岸川敏博さん、67歳。勝新太郎がマイルドに変貌したような姿からは独特のオーラが炭火の煙のように立ち昇っている。
 1984年、吉野ヶ里町に開店。地元・佐賀を愛する岸川さんは名古屋でのエリートサラリーマン職を辞し、帰郷と共に離婚。失意のまま職を転々とするも、その若く強すぎる程の存在感は行く先々で人との衝突を引き起こした。
 孤独や苦悩のはて、「俺は組織に向いてない。一人でやれる仕事をやってやる」と独立。しかし独立稼業こそ、人との結びつきが大切だということを後に身を持って知ることに。



揚げ出し豆腐
 丁寧に仕込んだ串は身がプリッと大きく、マスターこだわりの国産炭でリズミカルにふわっと焼き上げていく。低価格で一本あたりの満足度も高く、あれもこれもと財布より、胃袋の空き具合と相談するはめになった。一品料理合わせても100種ほどの圧巻のメニュー数が幅広い年齢層から支持される理由だ。
 店内には常連客がマスターに贈った絵や言葉の色紙が並ぶ。店に染み込むようなその温かい雰囲気も客の心を捉えているのだろう。



焼鳥 薪 焼酎
 1994年、現住所に拡大移転。繁盛店の陰には岸川さんの心意気に惚れ込んだ女性の姿があった。最初は店のパートナーとして、そして人生のパートナーとして二人三脚で歩んできたが、後に離婚。経営面のすべて任せていた為、売上や常連客が激減した。
 どん底から、再び裸一貫でのスタート。紆余曲折を経て自ら学び得てたどり着いた答えは「お客様に提案するのは焼き鳥じゃなくて人の心」。スタッフと真剣に向き合い、客と心を通わすことに全力を注いだ。そんな時に岸川さんの焼く串、生き様のファンだという現店長が入社。「良くも悪くも人に恵まれて生きられる。それが人生」。岸川さんの目が緩む。グッとくる。人生の想いが一本の串に込められる。今夜もカウンターで「ねえ、マスター聞いてよ」という声が飛び交うのだろう。



イメージ1イメージ2
店内1店内2
店内3店内4


DATA

■住所 佐賀県三養基郡上峰町2026-2(工業団地入口) MAP
■TEL 0952-53-4945
■営業時間 17:30~24:00(23:30OS)、日祝日は~23:00(22:30OS)
■店休日 火曜
■席数 座敷テーブル9、カウンター12、大広間(最大30名)あり
■カード使用 不可
■駐車場 あり
■喫煙
■Menu 串物(約30種)100円~、とろとろ豚足400円、刺身盛り合わせ1,000円~、一品小皿料理200円~、焼き物、揚げ物各種300円~、海鮮サラダ(要予約)1,500円、ピザ500円、ご飯もの450円~、デザート250円~、天吹 本醸造 生貯蔵600円 ほか ※テイクアウトも可

外観外観2

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